鬼達は人間に拷問を仕掛けていた。

「ギャアアアアアアアアアアッ!!!」
人間は拷問に苦しみ青ざめるが、鬼は容赦なく拷問を続けた。

そして

ザッ

ブッシャアアアアアアアアアッ

人間は鬼に切り刻まれてバラバラになった。そう、ここは地獄。生前に悪行を働いた人間が死後に行き着く世界だ。

この日も地獄では鬼が悪人達に拷問を仕掛けていた。ところがある者にだけは手こずっていた。

「くたばれ鬼!!」
赤髪と青髪の二人の青年が鬼に攻撃を仕掛けた。彼らはレッドとブルー、かつてサニーに倒された兄弟だ。
鬼は二人に拷問を仕掛けようとするが、逆に反撃されてしまう。二人は次々と鬼に猛攻を仕掛け倒し続けた。この状況に閻魔大王は頭を抱えるほどだ。

「あいつらが来てからロクなことがない。目一杯懲らしめてやろうと地獄送りにしたのに・・・どうすればいいんだ?」

二人はそんな閻魔大王を尻目にあることを思いついた。
「地獄の人間達を率いて現世を侵略しよう。そして現世を地獄に飲み込んで滅茶苦茶にしてやるんだ。」
二人は地獄の人間達を率いて動き出した。

その頃現世ではサニー達が公園でバカンスを楽しんでいた。大規模で開放的な公園は住民の憩いの場で賑わっていた。
「あーホント気持ちいいね。」
雲一つない青空の下はなんとも心地がいい。しかしそれも長くは続かなかった。

しばらくすると空が暗くなり、異様な雰囲気に包まれる。その直後に突然異変が起きたのだった。

「何?空間が裂けてる?」
サニー達が驚いた瞬間空間に穴が開くとそこからレッドとブルーが大量の人々を率いて現れた。突然の異変に客はパニックになり逃げ出した。

二人はサニー達を前にこう宣言した。

「復讐の時は来た。さあ、サニーを倒せ!!」

地獄から現れた大群がサニー達に襲いかかる。その中にはかつてサニーに倒された者も多くいた。
サニー達は大群を次々と倒し、敵は次々と消滅した。

次々と敵を撃破していくサニー達だが、数が多くキリがない。
そこでサニー達は一斉に気功波を放ち一掃した。

敵はレッドとブルーを除いていなくなったが、背後から残党が襲いかかってきた。サニーはすぐに察知し、残党を倒す。
しかしサニーの背後にも残党が迫りルージュは倒すが、またしても現れる残党をマイケル・フローラ夫妻は倒した。

「これじゃキリがないわ。」
ルージュは焦りを見せる。

「みんなで全方向を見て襲いかかってきたら攻撃しよう。」
サニーは提案した。

すると敵は全方向から次々と現れた。サニー達は一斉に気功波を放ち、今度こそ敵を一掃した。

「くそっ、全滅かよっ!」
レッドとブルーは戦闘員を倒されて焦るが、サニー達に狙いを定めると手から光の玉を発した。
「死ねええええええええええっ!!!!!」
二人はそう叫びながら光の玉を投げつけた。しかしそれはサニーが放ったエネルギー波で打ち消された。

「簡単には死なないよ。戦いの後もパワーアップしていないと思って舐めてかかると痛い目見るわよ。」
サニーはそう言いながらブルーを捕まえるとレッドに向けて投げつけた。

攻撃を受けた二人は以前の同様一回り大きくなって筋肉質になり強化した。

「今度こそ殺してやる!」
二人はそう言うと拳のラッシュを浴びせた。

サニー達は必死で攻撃を避けると一斉にエネルギー弾を浴びせた。攻撃で怯んだ隙に更に畳み掛けるようにサニーはレッドを捕まえて頭上で振り回すとブルーを目掛けて投げつけた。

「なんて強さだ。ここまでパワーアップしてたとは。」
「だから言ったでしょ。舐めてかかると痛い目見るって。」
「だが残念だったな。この地獄の入口は時間とともに広がって行き、最終的には地獄に飲み込まれるんだよ。」
二人の言葉にサニー達は驚いた。そんなサニー達に二人は更に続けた。

「再生怪人だからって簡単にやられると思ったら大間違いだ。俺達だって地獄でめいっぱい鍛えてきたからな。」
そう言うと二人は強力な破壊光線を放った。サニー達はエネルギー波で押し返そうとするが、凄まじい威力に押されてしまう。

そして

「終わりだ!!」

エネルギー波は破壊光線に押されてしまい、サニー達は攻撃を食らって倒れてしまった。

それでも立ち上がっては反撃を続けるが、二人はほとんどダメージを受けていなかった。
「しぶとい奴め!」
二人が攻撃をしようとした時だった。

「だああああああっ!!!」
突如謎の光を食らって阻まれた。

「フェリーチェ。」
そこに現れたのはステッキのようなものを持ったフェリーチェ・プリンセス・アースだった。

「危ないから下がってください。」
サニーはフェリーチェに下がるよう求めた。

「しかし地球が危機にさらされてるのに黙ってそれを見てるなんてそんな真似はできません!それに今わたくしが使っている秘伝の武器なら相手の攻撃を封じることができます。さあどうかわたくしが攻撃を防いでる間に倒せる方法を編み出してください。」
フェリーチェの提案にサニー達は修行部屋で強化することを提案した。

修行部屋で戦うサニー達。
(もっと力をつけないと奴らを倒せない。)
そう考えながら修行に打ち込んだ。

一方フェリーチェはなんとか攻撃を防いでいた。
(サニーならきっと勝てるってわたくしは信じる。)
フェリーチェはそう考えていた。

修行部屋でサニー達はひたすら戦い、パワーアップを目指していた。
強敵との戦いでどうすれば戦いやすくなるのか、そのためにはどんなふうに戦えばいいのかひたすら考えた。

きっと修行の過程で新たな力が手に入るはずだ。己にそう言い聞かせるサニー達。
しかし同時にフェリーチェのことも気がかりだった。
(よからぬことにならないで。)
一瞬ふと考えた。

「後ろだ!」
「ボーっとしないで!」
マイケルとフローラに言われて気がつき、敵を撃破した。その後もひたすら強敵との戦いを繰り返していった。

その頃フェリーチェは二人の猛攻を防ぎ続けてきた。
しかし攻撃に耐えきれなくなってきたのか次第にバリアが弱まってきていた。

フェリーチェは必死で持ちこたえようとしたが、限界が近づく。

そして

パリーン

「!?」
遂にバリアが破られてしまった。
「嘘でしょ?バリアを壊されるなんて・・・」
なんとバリアが破られたのはこれが初めてらしくフェリーチェは戦いてしまった。
二人の魔の手が迫った時だった。

ドゴォッ

「てめえはサニー?」
「そうよ。修行して戻ってきたわ!」
修行を終えて戻ってきたサニー達によって攻撃は阻まれた。

「ありがとうございました。さぁ、王女様は戻ってください。」
フェリーチェはサニーに言われると王室に戻った。

「今度こそ必ず倒してやる!!」
サニー達はそう宣言した。

宣戦布告を受けたレッドとブルーは攻撃を仕掛けるが、サニー達に阻まれた。

「くそっ、これならどうだ!」
二人は衝撃波を放った。

しかしそれもかき消され、サニー達は強烈なパンチやキックをお見舞いした。
パワーアップした攻撃で二人は後ろに吹き飛ばされた。

「なんて威力だ。これが修行の成果なのか・・・」
二人は驚きを隠せなかった。

更にサニーはレッドを上空に殴り飛ばすと自らも高く飛び上がり、強烈なパンチを叩き込んだ。
レッドは勢いよく落下し、ブルーを巻き込むとその場にクレーターができた。そこに畳み掛けるように激しいパンチを繰り返した。

しかしそれでも二人は這い上がるとお返しとばかりにエネルギー弾を撃ちまくるが、サニーの気功波に押し返される。
その間にブルーが背後に回り、不意打ちを狙うもルージュに阻まれた。

すると二人が凄まじい昂ぶりを見せると地面が揺れだした。その間に地獄への裂け目が急激に広がってゆき、二人の手からエネルギー波が放たれようとしていた。

「宇宙もろとも塵となれええええええええっ!!!!!!」
二人は強力なエネルギー波を放った。

絶体絶命のピンチに陥るサニー達。しかし策はあった。

「修行で会得したあの技を使おう。」
サニーの提案で向き合い一斉に手を上げると一つの光の玉が出た。

サニー達は息を合わせると光の玉から気功波が放たれた。気功波とエネルギー波の撃ち合いとなり、一進一退の攻防が繰り広げられた。
双方とも踏ん張って威力を底上げし、互いに譲らない接戦。しかしサニー達は諦めずに極限まで踏ん張り続けた。

すると限界まで威力を底上げした気功波はエネルギー波を押し返すと二人を地獄へと押し込んだ。
地獄に戻った二人は気功波の爆発に飲み込まれて消えた。すると地獄への穴も塞がれていったのだった。

それから程なくして公園は復旧し、サニー達は世界を救った英雄として王室の宴に招かれたそうだ。

終わり

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